社会福祉士は体の不自由な人の相談に乗ることも少なくありませんから、手話通訳ができると役に立つことは多いです。
そのため、社会福祉士の中には手話通訳士の資格を取得する人もいます。
社会福祉士や介護福祉士のスキルアップとしてはおすすめの資格といえるでしょう。
手話通訳士とは
手話通訳は、耳が不自由な人のために、手話で通訳をする業務のことです。
手話通訳自体は、手話を学べば誰でもできるのですが、手話通訳士を名のるには厚生労働省が認定する手話通訳士の資格を取得する必要があります。
この資格は厚生労働省の認定を受けた社会福祉法人聴力障害者情報文化センターによって行われる手話通訳技能認定試験によって得られるもので、手話通訳に関する知識と技能を証明するものです。
試験の難易度は高く、合格者は年度によって異なりますが、合格率5~30%の難関です。少ない年は合格率2.1%と、かなり低い数字になっています。
手話の勉強はどこでもできますが、資格試験を受けるのであれば、専門学校などで学ぶのも一つの方法です。
手話通訳士の資格試験の内容
試験は学科と実技が行われ、学科では障害者福祉や聴覚障害者についての基礎知識のほか、手話通訳のありかたと国語が出題されます。実技は読み取りと聞き取りの両方の通訳試験を行います。
試験は例年10月前後に行われており、5~6月に受付を行います。受験する人に向けて受験の手引きが配布されており、聴力障害者情報文化センターのHPからダウンロードできるほか、郵便などでも請求することができます。
前年度に学科試験のみ合格していた場合は、申請すれば学科試験は免除になります。受験申込時に受験手数料18,000円が必要です。
社会福祉士と手話通訳
この手話通訳士の資格をとることで、裁判や警察など公的なところで手話通訳ができるようになります。
社会福祉士が必ずしもこの手話通訳士の資格を持っているわけではありませんが、社会福祉士は障害を持つ人の相談を受けることも多いので、手話ができると役に立つ場面は多いです。
そのため、社会福祉士として働きながら手話を勉強し、手話通訳士の資格を取る人もいます。
実際のところ、手話通訳士の資格だけではなかなかそれに関連した仕事をすることは難しいので、社会福祉士などの資格にプラスアルファとして取得するのもおすすめです。
手話通訳士としても、社会福祉士の資格があれば待遇アップが期待できますし、社会保険士としても手話ができることで仕事の幅が広がります。