社会福祉士は、生きていくうえで困難を抱える人たちの力になり、サポートを行うやりがいのある仕事です。
しかし、その一方で大変なことも多く、特に精神面に負担を感じる社会福祉士も少なくありません。
相談者とのコミュニケーションが難しくて大変
社会福祉士の場合、相談業務を行う相手は、生活していくうえでサポートが必要な人たちです。
つまり、相談者それぞれが深い悩みを抱えている状態であり、社会福祉士はそういった相談者たちの信頼を得るところから始める必要があります。
もちろんはじめから信頼を寄せて相談してくれる人もいますが、中にはこれまでにつらい思いをしたことから、なかなか心を開いてくれない人もいるのです。
また、どんなに力になってあげたいと思っても、制度上どうにもならないこともあります。
そうなると、目の前の困っている人たちを助けてあげられないことから、自分の無力さに打ちのめされることもあるのです。
困っている人たちを助けたい、力になりたいという、高い志を持っていればいるほど、そういった現実にストレスを感じてしまいます。
社会福祉士の資格取得が大変
また、社会福祉士は資格取得のための条件も厳しく、簡単に取得できるものではありません。
必要な実務経験なども細かく規定されていますし、指定の研修なども受けなければならないため、忙しい仕事の合間を縫って研修を受けて資格を取得する人がほとんどです。
さらに、合格率は約25%と、資格試験の中でもかなり低い数字になるため、しっかり勉強をしておかなければ合格は難しい資格だといえます。
にもかかわらず、社会福祉士になれば給料アップが望めるかというと、決してそんなことはありません。
専門知識を有する資格職であるにもかかわらず、給料や待遇が恵まれているとはいえない仕事です。
もちろん資格がない人に比べると、転職先を見つけやすいというメリットはありますが、決して高給というわけではないので、資格を取って給料をアップしたいという人には向かないでしょう。
取得後も常に勉強が辛い
社会福祉士は、相談者とのコミュニケーションをとりつつ、現状の制度でどのようなものが利用できて、どうすればその人たちが暮らしやすくなるかを提案していく仕事です。
当然のことながら、法律や制度についての高い知識が求められます。
しかも、福祉については現在の日本はまだまだ制度を整えている途中ですので、年度によって制度が変わることも多くあります。
社会保険福祉士として働くには常にそういって制度についての知識を補充し、正しい提案ができるようにスキルアップをする必要があります。
一度資格を取ったからと言って、ラクができるわけではないのです。